悲しい犬「忠犬ハチ公」
悲しい犬「忠犬ハチ公」
今日TVで、忠犬ハチ公のドラマを放送しています。私は個人的にはこの伝説的なハチ公の話は切なくて見れません。
幸せな時期は飼い主さんと暮らした時期だけでした。
飼い主さんの教授と暮らした時期は確かに、昔の日本の飼い方よりも、数段今の犬の飼い方に近いでしょう。
教授が亡くなってからのハチ公の毎日駅に通う姿は、確かに心を打ちますが。当時の自由な犬と言うよりは、ハチ公の暮らしは幸せだったとは言えないのです。
新聞に報道され、忠犬ともてはやされたから銅像にまでなりましたが、悲しい姿のハチ公を見て記事にした方がいなかったら、ただの野犬でした。
ハチ公はフィラリアで亡くなりましたが、大型犬で13才まで生きたのですから、フィラリアに罹患していなかったらもっと長生きできたかも知れません。また優しい駅前の屋台の人達から貰っていたご飯には、串つきの焼き鳥が混ざっていました。亡くなった後剥製となったおりに何本かの串が臓器に刺さっていたそうです。ハチ公の剥製は上野科学博物館に今もあります。私は子供の頃、良く博物館に行きましたが、必ずハチ公の剥製を見たものでした。
だけど、日本が忠犬ハチ公を美談として伝えている限り、日本の犬の社会的な地位は向上しないでしょう。
現代の日本の犬たちには、ハチ公のような生涯をおくらせてはならないのです。愛犬の一生を飼い主は見届けてあげなければならない。悲しい犬の代表であって、美談ではないと言いたいです。(2006/1/10)(LIVING WITH DOGS)