北海道発エキノコックス策
北海道発エキノコックス策
NHKで北海道のキタキツネに寄生するエキノコックスを効果的に駆虫する方法が放送されました。
もともと北海道にはエキノコックスはいなかったものの、一部から全道に広がっています。昨年は埼玉で感染犬が発見され、本州にいつエキノコックスが広がってもおかしくない状況です。北海道では年に数名の人の感染もある状況ですが、犬は、キタキツネの糞を食べた野ネズミを食すことから感染します。
キタキツネ研究の神谷教授は、これまでのエキノコックス被害を押さえるためにはキタキツネを捕獲し処分するしかありませんでしたが、観光面でのキタキツネの愛護を考慮して殺処分は行わない方法を研究しており、キタキツネに駆虫剤を食べさせてキタキツネからエキノコックス虫が減っていくという成果が見られたそうです。
この駆虫薬、人の体内の駆虫にも使用する安全な虫下しだそうです。
道内に実施してくれる地域を募ったところ、倶知安町が手を挙げました。
当初、倶知安町は、観光地として、エキノコックス蔓延地域と公開するようなことは不適切ではと地元では反論があったそうですが、エキノコックスが道全体に広がっていることは明らかですから、この際、思い切って導入したそうです。
駆虫剤を、魚のアラのソーセージに混ぜて、50mおきに道路際に撒きます。
キタキツネの生息地が、人の居住区と山の中間あたりであることで、道路際に撒くことで効果的だそうです。
雪解けの頃には、他の地域でも導入したいという依頼が来ているようです。
本州にエキノコックスが渡らないように、是非、道内で出来るだけ駆虫策が成功すると良いですね。(2006/1/16)(LIVING WITH DOGS)