モンキードッグに捨て犬
モンキードッグに捨て犬
猿の被害は日本中にありますが、犬で猿を追い払うモンキードッグが長野県から発信され各県で採用され始めました。
秋田県、青森県の県境、白神山地でも猿害対策に犬の利用を試みようとしています。捨て犬をモンキードッグに育成しようとする策です。猿も犬も双方が命を全うできる素晴らしい策だと思いますね。
捨て犬を介助犬や聴導犬に育成している日本聴導犬協会がありますから、モンキードッグに育成することは比較的たやすいのではと思います。ラッキーな捨て犬は殺処分を免れて、お仕事犬となって素敵な飼い主さんの元で暮らせるようになると良いですね。
日本の各地の動物愛護センターも収監された捨て犬を殺したいとは思っていません。捨てられる犬の数と、里親に名乗り出る数、圧倒的に捨てられる犬が勝っていることが、殺される犬が減っていかないのです。それでも毎年殺処分数は徐々にですが減っています。だけどまだまだ絶対数が多すぎるのが問題なんですね。基本的に捨てない飼い主を増やしていくことが一番の解決策なのです。
捨てることが恥ずかしいと思うような日本にしていかないと、いつまでたっても動物愛護後進国のままでしょう。(2006/2/16)(LIVING WITH DOGS)
<猿害対策>「仲の悪さ」期待 捨て犬で解決か 秋田県
秋田、青森両県にまたがる世界自然遺産「白神山地」周辺に生息し、農作物被害が問題化しているニホンザル対策として、秋田県は06年度から、県の動物管理センターで保護している捨て犬を活用する全国初の事業を始める。滋賀県など“猿害対策”に射殺する方針を示す自治体も増える中、「犬猿の仲」を利用した試みで、県は06年度一般会計当初予算案に、捨て犬数匹の民間訓練委託費を計上する。
県によると、捨て犬を民間の訓練所で数カ月訓練し、
(1)猿を見たら追い払う
(2)人に危害を加えない
(3)追い払った後は帰る
などをしつける。長野県大町市でも05年度から犬を使った猿害対策は実施されているが、捨て犬を使うのは初めて。
秋田県内の猿による農林業被害は、白神山ろくの八森町で88年に確認されて以降、年々拡大。04年は能代市、二ツ井町など5市町村で380万円の被害が出た。全国では年間約1万匹、白神山地周辺の青森県側でも04年には79匹が有害駆除(射殺)されている。しかし、秋田県のレッドデータブックでニホンザルは絶滅危惧(きぐ)種に指定されており、県内では射殺はせず、ゴム散弾などによる里から山への追い上げが被害対策の中心だった。
一方、県の動物管理センターに保護されている捨て犬は大半が処分されているのが現状で、03年度は1038匹のうち1010匹が3〜10日程度で処分された。01年度から収容した成犬を新たな飼い主に譲渡するための再教育を始めたが、管理場所やスタッフ不足もあり、年間2、3匹にとどまっている。捨て犬が「猿追い上げ」の新たな活躍の場を得て、双方が処分される「悲劇」が少しでも減少することが期待されている。(2006/2/15)(毎日新聞記事より)