ドッグランの仕様
ドッグランの仕様
日本中にドッグランが出来ています。行政が運営するもの、民間が有料で運営するもの、お宿又はドッグカフェの付帯設備として、また高速道路のサービスエリアにと、今や日本はドッグランばやりです。
しかし、その広さ、地面、設備などまちまちです。標準的な指標があれば、これからドッグランを作ろうと考えている方々に重宝するだろうとまとめてみました。参考にしていただければ幸いです。
[1]ドッグランの仕様
1.棲み分け
大型犬用、小型犬用と棲み分けすること、長方形、円形とその土地を最大限有効に利用して広さをとりましょう。
2.広さ:大型犬用は500?以上、小型犬用100?以上
大型犬用のドッグランに小型犬が入ることは危険ですから絶対に棲み分けましょう。
直線で25m以上は欲しいです。超大型犬(ボルゾイやアフガンなどのハウンド系の犬にはこれでも不足だと思います)
3.形状
(1) 平地 (2) 斜面 (3) 林間
平地であることは見通しも良く、飼い主さんが犬たちの様子をしっかり見通せます。しかし平地にこだわることはありません。斜面や林間でも問題はありません。人が歩けるような道があり、犬が怪我をしないよう危険なものがなければ、犬は斜面や林間を好むからです。ただし、斜面や林間ドッグランは、アジリティーやディスクの練習には不向きです。
4.ドッグランの地面
(1) 芝生 (2) 土の多い土砂 (3) 土の上にウッドチップ (4) 砂状の細かいジャリ (5) 粒の大きいジャリ (6) コンクリート又はブロック
石ころや切り株が丁寧に除去されている芝生が一番犬の足には最適です。次に土の地面です。もちろん石ころや切り株を除去して下さい。ただし、土の場合、雨が降ると犬の身体は泥だらけになってしまいます。泥だらけになって遊んでも問題ない、必ず後でシャンプー出来るというワンちゃんには最高のドッグランでしょう。ウッドチップは雨後のぬかるみの解消には良いです。ただし、数年毎に感染症予防の為にウッドチップを敷き代える必要があります。
砂状のジャリ、あくまでも細かい砂状のジャリです。パッドの隙間にジャリが入り込んでも痛がらない位の細かいジャリであれば良いでしょう。次にパッドの間に入り込む位のジャリ、川床にあるような角の取れた丸いジャリであれば比較的安全ですが、犬はジャリの地面はあまり歩きたがりません。また角張ったジャリは危険です。ジャリ敷きは水はけが良いという利点はありますが、もしもジャリを敷く場合にはあくまでも細かいジャリとして下さい。
コンクリート、ブロック敷きのドッグランも実際にはありますが、犬達の怪我は絶えません。
5.ドッグランの囲い
(1) フェンス (2) 工事用の網シート (3) 園芸用ラティス
フェンスで囲えれば最適です。夏場だけの簡易ドッグランの場合、工事用の網シートでも問題はありませんが、簡単に壊れないよう、また犬が逃げ出さないよう、杭をしっかりして網を1m50cmくらいの幅(高さ)で囲いましょう。ラティスも簡易ドッグランであれば問題はありませんが、大型犬がぶつかって簡単に倒れたり、繋ぎ目がはずれるようでは困ります。
6.ドッグランの入り口の作り方
犬がオフリードのまま外に飛び出さないように2重ドアとして、必ず外ドアをあけたら閉め、内ドアを開けるよう設備しましょう。
7.ドッグランの人用備品
ドッグラン内にベンチは不要です。ベンチがドッグラン内にあることで、犬たちがベンチにぶつかり怪我をしかねません。もしもベンチを設けようとする場合、ドッグランの外に日除け付きのベンチを設けましょう。犬はリード付きで飼い主さんの側で一緒に休憩できます。
ドッグラン内では、飼い主さんは愛犬から目を放さないという意味でもベンチに座り込んでおしゃべりで夢中になって愛犬がウンチをしても気がつかないというような状況を作らないことです。
8.犬用の水道設備
ドッグラン内に水道設備は必要ありません。もしも設備できるのであれば、遊び終わって、ドッグランの外で給水用の水道があれば良いでしょう。
9.ドッグラン内に犬用のトイレ
ドッグランに入場する前に、トイレを済ませることが一番良いのですが、遊びながらついついオシッコをしたくなってしまうのは致し方ありません。しかし、ドッグラン内に犬用のトイレは不要です。これまでにもドッグラン内に設置された犬用トイレで犬が用を足しているところを見たことがありません。余計なものは作らない方が良いでしょう。オシッコをしてしまったら、その上から水を流しておく。ウンチをしてしまったら、飼い主さんが拾う。それで問題はないでしょう。
ドッグラン内に糞のコンポストを設置しているドッグランもありますが、ドッグランの外に設備できれば良いでしょう。
(2006/3/25)(LIVING WITH DOGS)