中国に盲導犬?
中国に盲導犬?
中国は、公的な場に動物は一切はいることが出来ません。もっとも近代化している上海でさえも、居住している外国人達の愛犬は思うようにお散歩も出来ないような状況です。その中国に盲導犬を普及させる?なにかとっても不安な気持ちです。中国では、まだ犬の飼い方が十分に広まってはいない状況の中、もしも盲導犬として中国に渡った犬がうまく仕事が出来なかったらどうなってしまうのでしょう。
日本在住のある中国人は毎年、里帰りのたびに犬を連れて帰ります。よれよれのヨーキーは吠えるので、その度に熱湯をかけられていたそうです。まっすぐ歩けない犬もいます。連れて帰らなければ殺されちゃうのでと言いいながら、毎年1頭づつ国から日本に連れて帰っているんですね。
そんなお国柄の中国で盲導犬や補助犬の普及はほんとうに出来るのでしょうか?まずは、犬の飼い方から変えていって貰わないと無理なのでは?と心配で仕方が無いのですが。
(2006/4/22)(LIVING WITH DOGS)
中国でも盲導犬普及を-日中がプロジェクトに調印-
2008年の北京パラリンピックを控え、中国に盲導犬を普及させようと、財団法人「日本盲導犬協会」(井上幸彦理事長)と、中国の民間団体「中華人民共和国盲人協会」は20日、協力プロジェクトの合意書に調印した。
両団体によると、中国国内には約877万人の視覚障害者がいるが、盲導犬はゼロ。法的な制限が厳しく、ホテルや競技場などの公共施設に動物を連れて入ることができないという。
プロジェクトでは、日本側が6月に中国を訪問し、北京市内などで盲導犬利用の実演会やシンポジウムを開催。中国での訓練センター設立や訓練士育成でもノウハウを提供する予定だ。(2006/4/20)(西日本新聞記事より)
日本の盲導犬、中国へ 協会が事業協力、育成法を伝授
盲導犬がいない中国で、日本のノウハウを生かして普及させようと、共同プロジェクトが動き出す。中国ではペットブームを背景に、日本の盲導犬がモデルになった本や映画がヒット。北京でのパラリンピック開催を2年後に控え、身体障害者補助犬への関心はじわじわと高まる。20日、日本盲導犬協会(本部・東京)が、中国盲人協会と事業協力を結ぶ。
19日、横浜市にある日本盲導犬協会の訓練センター。中国盲人協会副主席で、自らも視覚障害者の李偉洪さん(54)が、「人生で初めて」盲導犬と歩いた。「グーッド!」。初めは緊張気味だった顔が、満面の笑みに変わった。
「足の不自由な人が車いすを手に入れたような感じ」と李さん。中国では、視覚障害者のほとんどが、付き添いの人がいないと外出できないという。李さん自身も一人で出歩くことはない。「盲導犬がいれば視覚障害者の社会参加が進むだろう」
日本盲導犬協会は、中国に渡る盲導犬の育成や、育成ノウハウの伝授をめざしたい考えだ。6月には同協会の訓練士らが盲導犬とともに訪中し、天安門広場での盲導犬デモンストレーションも検討している。「育成費用など普及には課題も多いが、まずは広く知ってもらうことが大事」と担当者は話す。
「クイール効果」も機運の盛り上がりを後押しする。実話を基に書かれ、日本で大ヒットした本「盲導犬クイールの一生」の中国語版は25万部売れ、中国のベストセラー1位になったこともある。映画も昨夏公開され、観客は20万人を超えたという。
中国障害者連合会は「中国国内でも育成の動きがあるなど、関心は高まっている。受け入れの環境整備は、パラリンピックがいいきっかけになるはず」と話している。 (2006/4/20)(asahi.com 記事より)