ある犬の死<リリー>

ある犬の死<リリー>

リリー、ゴールデンリトリバー(女の子)の最後をここに残します。

彼女はアメリカ在住の老夫婦の家に育ちました。優しいご両親の元でのびのびと暮らしていたのです。
5年前にパパが亡くなり、ママとそしてルームメイトの女性と暮らしています。

現在ママは80歳です。健康を維持するためにすべてに積極的なママ、昨年、大きな計画をたてました。大好きな南フランスに息子達と共に旅行をすることです。

そして日程が決まりました。2006年6月28日〜7月15日までです。

いつも旅行に出るときは、お孫さんがドッグシッターとして家に滞在してくれます。今回も問題なく旅行中を頼みました。

ところが、愛犬のリリーの身体の具合が良くありません。旅行は既に決まっています。

薬剤の投与によって可愛い顔には出来物が、食欲はなくなり、歩くのもやっととなりました。それでもGRらしく愛想の良いリリーです。

ママは、もしも旅行中にリリーに急変が起きたらと考え、近所に住む親戚や、お孫さんに頼みました。

そして旅行に出る前の週の土曜日にママとルームメイトは、リリーの為にリリーが大好きな人達を招いてホームパーティーを開きました。リリーは最高に幸せだったことでしょう。

27日(火)旅行の準備をしていました。シッター役のお孫さんも到着しました。

リリーは静かに安らかに息を引き取りました。

リリーは自分も身軽になってママと一緒に旅行に行こうと考えたのでしょうか?

ママとルームメイトは翌日、フランスに発ちました。

私はアビニョンのプラットフォームでママとはじめて会い、リリーの最後を聞いて一緒に抱き合って泣きました。

愛された犬は自分で死に時を決めると獣医さんから伺っていましたが、まさしくその通りだったのかも知れません。

(2006/7/19)(LIVING WITH DOGS)

サブコンテンツ

カテゴリー

このページの先頭へ