医療過誤訴訟で勝訴!
医療過誤訴訟で勝訴!
動物医療においての裁判では、飼い主さん側の泣き寝入りが多かったのですが、昨日のTVで勝訴したというニュースを見てびっくりしました。
人の医療でも医療ミスが多いご時世ですが、ご多聞に洩れず、動物医療もミスが多いのが現状です。飼い主さんの知識不足からか、提訴しても負けてしまう、又は示談となることが多かったんですね。
日本人は、どちらかというと、裁判という言葉に弱くて、そこまでしなくてもと引いてしまいました。
今回の医療ミスは、停留睾丸の手術ミスによる精巣癌ですから、精巣をすべて取り除いていたら発病しないわけです、だから勝訴は当然のことでしょうね。近年、飼い主さんも愛犬の健康については勉強をしていますから、勝てるという見込みがあってこその提訴だったのでしょう。
ただ、獣医さんもほんとうに医療過誤のないように勉強して欲しいものです。
また、もしも医療過誤で事故を起こしても、誠心誠意深謝する気持ちがあれば、飼い主さんは致し方ないと思うものです。
どうも訴訟に至るには、患者側と、獣医側の気持ちがすれ違うことが多いように思います。
患者側も愛犬の病状をセカンドオピニオンなどを実施して治療を獣医任せにしないことです。(2006/9/9)(LIVING WITH DOGS)
飼い犬医療過誤訴訟で獣医師に130万円賠償命令
飼い犬が精巣がんで死んだのは、獣医師が適切な手術を行わなかったためとして、東京都新宿区、会社社長Sさん(64)が、動物病院を経営する獣医師に約560万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が8日、東京地裁であった。
滝沢泉裁判長は、「精巣の摘出手術で一部を取り残す過失があった」と述べ、慰謝料など計約130万円の支払いを命じた。原告代理人によると、ペットの医療過誤訴訟では前例のない高額な賠償額だという。
判決によると、Sさんが飼っていた雄のラブラドールレトリバーは、精巣が正常な位置になく体の内側にとどまる「停留精巣」と呼ばれる状態にあった。「停留精巣」は精巣がんになるリスクが大きいため、2000年1月、動物病院で精巣の摘出手術を受けさせたが、犬は02年12月に精巣がんを発症し、翌年4月に死んだ。
(2006/9/9)(読売新聞記事より)