北海道で野犬増加
北海道で野犬増加
北海道に野犬が増えているようです。本州から北海道に猟に行くハンターが、野に放たれた犬を回収できずにそのまま置いて帰ってしまうことがあるそうです。故意に捨てた訳ではないけど、戻ってこない猟犬を仕方なく置いていくのだそうです。
でも戻りの効かない犬を猟に出すこと自体が猟犬としての訓練不足ではと思うんですけどね。
犬の首輪に発信器をつけてGPSで探し、どこにいても必ず見つけだすハンターもいます。
猟犬はハンターの大切なパートナーなんですから粗末にしないで欲しいですね。
一方で、日本中に鹿が増えたのは、日本にオオカミがいなくなったからと言われています。日本オオカミを復活させようと考えている人もいるんですね。では野犬がオオカミになるか?というともちろん違いますけど。
野犬が人や家畜を襲うかどうかは、充分に食料が取れるかどうかにかかっています。しかし野犬は本来いてはならないのです。飼い主が犬を捨てなければ、野犬にはならないのです。
犬は人が改良して人が食料を与えなければ生きてはいけないようにしたのですから。
(2007/1/22)(LIVING WITH DOGS)
野犬増加?シカが被害 道東猟区で多数目撃 家畜襲う危険も
道東のエゾシカ猟区でここ数年、ハンターが野犬に遭遇したり、目撃する例が目立っている。釧路市阿寒町や網走管内西興部村では、数匹が群れでシカを襲う例も目撃されている。ハンターらは、放置された猟犬や飼い犬が交配して増えているのではとみており、家畜に被害が及ぶことを懸念する声も出ている。
9日朝、釧路市阿寒町飽別の林道。新潟県加茂市から猟に来た農業梅田保治さん(65)は、猛烈な勢いでほえる雑種犬に出合い、身構えた。体長一メートル近くで首輪はない。「飛び掛かられる」と思った瞬間、犬は森の奥に逃げた。シカの毛が混じった犬のふんや犬の足跡はよく見かけたが、実物と遭遇したのは初めてだった。
札幌でラム、シカ肉炭火焼き店を経営する野沢文雄さん(59)は4年前、釧路市阿寒町の牧場で、シカが野犬2匹に襲われる現場に遭遇した。1頭が前方からほえ、もう1頭が尻にかみつく。声を上げて倒れるシカをむさぼり食う。野沢さんは「体格で劣っても、弱ったシカなら2、3匹で襲えば倒せる」と言う。
西興部村では、気温が上がり雪が硬くなる3月下旬から4月上旬に、移動しやすくなった野犬が群れをなし、シカを沢などに追い込み襲うケースが増えているという。同村猟区管理協会事務局長の伊吾田宏正さん(34)によると、ここ3年間に毎年十数頭のシカが「犠牲」になった。同村は一昨年、「家畜に被害が及ぶ可能性がある」として条例に基づき野犬3匹を駆除した。
これらの野犬は、猟犬のラブラドルレトリバーから雑種までいろいろ。ハンターら関係者は、ハンターが誤ってあるいは故意に放した猟犬か、一般市民が捨てた飼い犬が、交配により増えたのでは、とみる。道自然環境課は「野犬の生態状況は把握していないが、エゾシカ猟が行われる道内各地で繁殖している可能性はある」と話す。
釧路市、西興部村とも人畜の被害は出ていないもようだが、「肉の味を覚えた野犬が飼育牛を襲う危険がある」(同村)としており、山菜採りもする野沢さんは「猟期と異なり山菜採りの時は丸腰。木の棒でも探す間に飛び掛かられたら」と不安をのぞかせる。
(2007/1/15)(北海道新聞記事より)