「崖っぷち犬」里親決定現場で
「崖っぷち犬」里親決定現場で
たった1頭の里親候補に109件もの候補が名乗り、実際に28日の譲渡会には11人が現場に来た。崖っぷち犬はリンリンと名付けられ1人の里親さんに決まった。
その現場の近くに近所の子供達が数人、自分たちで保護した子犬の里親探しのために仔犬を連れて待機していた。可愛いムクムクの子犬達だった。
11人中1人が崖っぷち犬の里親さんに、他の10人中1人が、他の里親募集中の犬の里親になってくれたようだ。しかし他の9人は?ただの冷やかしか?
日本っておかしいと思いませんか?「崖っぷち犬」というブランドの犬だから里親候補になるんでしょうか?
109人の候補者のうちたった二人の候補者が里親になっただけです。
崖っぷち犬リンリンのその後もマスコミに取材して欲しいと思います。リンリンが幸せになっているか、マスコミは見守る責任があるからです。
近所の子供達が保護した子犬達も含めて、このセンターで里親を待っている犬達に幸あれと祈らずにいられません。(2007/1/29)(LIVING WITH DOGS)
嬉しい記事がありました。良かったです。(2007/1/30)(LIVING WITH DOGS)
センターによると、電話は百件近くに上ったという。内容は里親希望のほか、姉妹犬の今後を心配する声などさまざまだった。
昨年11月18日に同じ眉山で保護された犬は、顔つきや体格、毛の色が似ていることから「崖っぷち犬」の姉妹とみられている。センターは、2月11日の「飼い主をさがす会」で里親を募る。
譲渡方法など詳しい情報は、センターホームページhttp://ourtokushima.net/aigo/
支局長からの手紙:「崖っぷち犬」の陰で /徳島
全国の注目が集まる中、新しい飼い主が決まった「崖(がけ)っぷち犬」。小さな命を巡る物語は28日、ひとまずハッピーエンドを迎えました。
でも、その陰で連日、悲しい現実が繰り返されています。崖っぷち犬が救助後、過ごした神山町の県動物愛護管理センターには昨年度、捕獲された野犬や飼育放棄された犬猫約8000匹が保護されました。そのうち、飼い主が見つかったのは300匹足らず。残りは殺処分の運命をたどりました。東京の市民団体「地球生物会議」などによると、昨年度は全国で36万匹余りが殺処分されたといいます。
先日、同センターを訪ね、ひどく落ち込みました。暗く、つらい話になりますが、私が感じた痛みを一人でも多くの人に共有してもらうことが飼育モラルの向上につながると思うので、あえて具体的に紹介します。
おりの中に、多くの犬が収容されていました。私の姿を見ておびえるもの、しっぽを振って近づいてくるもの、目も開いていない生後間もないものもいます。おりにはセンターに収容された日付が書かれた札が掲げられていました。保護期間は1週間(猫は3日間)、それが過ぎれば殺処分です。
最期の日。おりの後方の扉が開けられ、犬たちは狭い通路に出されます。そこにプレス機に似た、追い込み機と呼ばれる機械が近づいてきます。犬は逃げますが、通路の先にあるのはステンレスの箱。これが、いわゆる処分器です。中に逃げ込んだ後、箱が閉じられ、二酸化炭素が充〓(じゅうてん)されます。麻酔効果で眠るように死に至る場合もあれば、かなり苦しむケースも。約2分間で処分は終わるそうです。
「治療や飼育で情が移った犬猫を処分に送り出すのはつらくて……。今は仕方がないと自分に言い聞かせていますが、最初は苦しみました」と、崖っぷち犬の飼育担当だった獣医の城万里さんは顔をしかめます。
犬猫の殺処分数は、全国、県内とも減少傾向にありますが、地球生物会議などの調査によると、昨年度の県内の人口当たりの殺処分数は全国ワースト3。03年度は全国ワースト1でした。裏返せば、それだけ動物を飼う資格のない人間が多い県だということです。獣医でもある同センターの山根泰典係長はこう言います。「県央部に数多くの野犬の群れがいます。こんな県、他にそうはない。捨て犬が多く、飼い主のモラルの低さを物語っています」。崖っぷち犬の救出劇直後にも同じ付近に12匹もの子犬が捨てられたり、保健所の駐車場に犬をつないで帰るなど、ひどい例も多々あるそうです。
幸い、今回の件でセンターの活動が知られるようになり、保護された犬猫の新しい引き取り手が増えています。ただ、あくまでも飼育放棄しないことがルールです。飼った以上は一生面倒を見る。子犬や子猫が生まれても飼えないのなら避妊手術をする。その覚悟がないなら、飼わないことです。(2007/1/29)(毎日新聞記事より)